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2008年01月03日



年をとると涙もろくなるという。
この何十年で初めて彼の涙を見た。



彼はなぜ涙がでるのかは解らない様子であったが、
顔は笑って冗談を言っていたが、
そこには言葉にならないたくさんの思いが、
苦しい哀しい思いが、
そしてそれに抵抗したいわずかな怒りがあり
年をとって小さくなった体で酒を呑みながら
シワだらけの顔に涙を流していた。



人生をどう生きたかで光の射しかたが違ってくる。
久しぶりにあった彼女には明るい光が射していた。
背中も腰も曲がって、以前よりだいぶ目は腫れていたが
まるで美智子さまを見るような、マザーテレサを見るような
高貴な優しい光が彼女には射していた。
いつでも謙虚に笑顔で女性のあるべき姿をしてそこに座っていた。
菩薩様のようで、自然と手を合わせたくなるそんな思いがした。



紅白歌合戦
久しぶりに見た唄の祭典。
テレビを見ない自分だが、やはり唄に込められた思いには反応してつい最後まで見てしまっていた。
ジャンルを問わず、
古い唄でも新しい唄でも、どんな唄い手であっても、
その唄の込められた思いが強ければ強いほど
おもしろいほど心が反応するから不思議。

昔からそうだが、とびきり美空ひばりはいつも心がふるえ涙がでる。
彼女の魂が唄そのものだから。
彼女が何度生まれ変わっても歌手である証拠だろう。


Posted at 21:41 │あおい